★晴ればれ・2004・スイスの旅
◆11日目(8月30日)
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◆サースフエーへ


モルゲンロート

  6時、カーテンを開けてみる。快晴!始まったマッターホルンのモルゲンロート【写真・左】。まるで灼熱の高温で焼かれた鋼鉄のような輝きである。ベッドに寝たまま見とれる。何と言う贅沢!何と言う美しさ!
家内の提案で、今日はサースフェーに行ってみることにした。


シュタルデン駅
 
  8時の電車で出発。9時8分、シュタルデン駅に到着【写真・右】。空を見上げると、次第に雲が湧きはじめ、先行きが心配になってきた。38分の待ち合わせ時間が長く感じられてならない。9時44分発のポストバスは、時刻通りに発車した。

◆ミシャベル山群の展望台

 30分程で、ホーサースへのゴンドラ乗り場前に到着した。以前にも1度来た事があるので、その時のことを思い出し乍らゴンドラに乗った。途中で1度乗継ぎ、終点のホーサースに降り立つと、此処は標高3038メートル、さすがに寒く感じた。


ミシャベル山群


  二つしかない特設のベンチに腰掛け、眼前に展開する雄大な景観に見とれる【写真・左/右下】。左手にアラリンホルン(4027)、その下方にサースフェーの家並みが見える。右手に聳えるドーム(4545)を主峰とするミシャベル山群は、厚い雲の上に風格ある姿をみせていた。さすが、スイスが誇る最高峰の山群である。しかし、雲に肩まで隠されてしまっては魅力半減。しかも、ゆっくり雲間に沈みつつあった。後ろを見上げるとヴァイスミール峰(4027)の白い屋根が見え、稜線には、本格登山を楽しむパーティの姿が豆粒のように見えた。山腹を流れ落ちるトリフ氷河の迫力がすごい【写真・下中央】


アラリンホルンとサースフェー





ヴァイスミール峰とトリフ氷河

 


センペルピブム


  12時、クロイツボーデンまで下り、人口池のほとりでランチにした。此処は高山植物が多い所らしいが、9月を迎えようとするこの時期に、咲いている花は極めて少ない。そんな草地に、小さなセンペルピブムの姿を見つけた【写真・右】。二人寄り添い冷たい風に吹かれて寒そうであった。


◆天候下り坂、帰途につく


ゴンドラ乗り場
 
  展望は悪くなる一方である。昼休みで停止していたリフトが動き始めたので、グルントに降りた【写真・左】。サースフェー発13:35のバスには、余裕を持って間に合った。バス停の側の草地に牛がいた。黒い毛並みが艶やかに輝き、堂々たる体躯が見事に美しい【写真・右下】。見とれていたら、すぐにバスが来た。

見事に毛並みの美しい牛


 シュタルデン駅で再度35分の待ち合わせ。ツェルマットに帰着したのが4時少し前。今日はたっぷり時間がある。メイン通りは、今日も観光客で賑わっている。店に寄り、海外に出たことがないと言う郷里の友人にお土産を買った。家内と相談して買い求めたのは、アーミーナイフ。名前を彫り込んでもらった【写真・下】。きっと喜んでくれると思う。


賑わうツェルマット

◆友人夫妻との出逢い

 昨日、家内がツェルマットの駅で親しい友人夫妻と出逢って、その奇遇を喜びあったと言っていたが、その夫妻が宿泊しているホテルに立ち寄ってみた。生憎不在だったので、メッセージを置いてきたのだが、すぐに電話あり。それでは、と出掛ける用意をして玄関に降りたら、入口に夫妻の姿。びっくりである。スネガからの帰りに通りがかったので、寄ってみたとのこと。4人でメインストリートに出、コーヒーを飲み乍ら楽しい一時を過ごした。世界も狭くなったものである。

 今夜で、ツェルマットとはお別れである。窓の向こうから、マッターホルンが静かに我々を見下ろしている。また、会いに来るからね、と語りかけた。


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