昼食を済ませ、ブルーレイクから帰る途中に見つけたセフトンのビューポイントへ一人で出かけ、写生に取り組んだ。5時頃宿に帰ったら、その間一眠りして元気を回復した家内は、せっかくの好天だから、一人でケアポイントまで行って来ると言う。その近くの駐車場まで送って行くことにした。
一人で行くという彼女の気持を尊重して送り出した。以前、1度行ったことのあるポイントだし、迷うこともあるまいと励ます。歩き出した彼女は、振り向くこともせずに小さく消えて行った。勿論、一人で行かせる訳にはいかない。彼女に気付かれない距離をおいて、後をつけた。遠くに見える後ろ姿は、大自然の中にあって余りにも小さく、頼りなげである。しかし、立ち止ることもせずに元気に登って行く姿を見守りながら、声にならないエールを送り続けた。
以前のケアポイントは小山のピークにあり、其処は狭く足場の悪い所であったが、何時の間にか様変わりしていて、其処より低く広々とした崖の上に木製の展望台が作られていた。一人其処に立ち周りの展望を楽しんでいる彼女と再会。“お久しぶり・・・”と挨拶を交わす。ミユラー氷河末端部のモレーンが壁のように横たわり、その向こうにMt.Cookが、そして左手にはMt.Seftonが圧倒的な迫力で聳えている。
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