★ 2003 ニュージーランドの旅
◆3日目(1月17日) 曇のち晴 前の日へ
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【本日の旅程】=クリストチャーチ→ベアレイ (アーサーズパス国立公園)

(◆マークの付いた写真をクリックすると拡大画像が見られます)

 

7時、起床。雲は多いが、雨は降らないであろう。持参の食料で朝食を済ませた。NZの旅で助かるのは、何処でも瞬間湯沸かしのポットとテイーが部屋に備えられていることだ。このポットは優れもので、信じられない位の早さでお湯が沸く。日本に比べて2倍以上ある電圧(220W)の為せる技だろうと思う。インスタントコーヒーを楽しみ、9時すぎ、チェックアウトをした。

◆ レンタカーでスタート

荷物を転がしながら、コロンボ通りにあるハーツ営業所には10時前、迷わず辿り着くことが出来た【写真右】。僕らの為に用意されていた車は、青のトヨタカローラ。日本車であることに安心感を持つことが出来た。この国では、右ハンドルで左側通行。日本と同じで、一段と安心である。しかし、万が一に備えて1日25ドルの保険をかけておく。荷物をトランクに入れ、気を引き締めて、ハンドルを握った。
 もらった道路地図を見乍ら、教えてもらったアーサーズパスへの道順に従って走っていたら、何と何と、先程チェックアウトしたばかりのホテルの前に来たではないか!こんなことなら、荷物はホテル置いてハーツへ行くのであった・・・!

ハーツ受付

◆スーパーで買物

 ホテル迄は順調にルートを辿っていたのだが、今日も我がナビゲーターの勘が冴えず、何度も間違えてしまった。目指す国道73号線に乗るまで一苦労してしまったが、ようやくメドがついた地点で通りすがりの女性に近くのスーパーを教えてもらった。幸いにして、少し引き返した交差点近くにスーパーNew Worldが在った。此所から先は人家もまばらな大地が続く。スーパーなど見つからないだろうと思われ、先ずは食料を買込んだ。

◆73号線を行く

 73号線に乗れば、あとは一本道である。道幅は広く、視界も良好、ひたすら直線的な一本道が続いた。制限速度は100キロだが、それを遵守している車はいない。車の姿も極端に少なく、110〜120キロの速度で快調に走行した。途中、Darfield ・ Shefield ・ Springfield などの小さな町を通過したが、町中だけは速度が50〜60キロに制限されていた。交差する道があっても信号はなく人影すら見当たらない町もあったが、どの車も指示された速度に従って走行していた。当り前のことと言えばそれまでであるが、その節度ある態度は立派なものである。

 1時を廻った頃、山が近くに迫ってきた。山々を眺めながら、昼食にした。Porters Pass を通過、Lyndon湖、Castle Hill(奇岩の群)【写真右・上】を眺め、しばらく走ると壮大な山懐に包み込まれ始めた。緩やかにうねる草原には、ゆったり草をはむ牛たちの姿があった。伸びやかな景観に心惹かれるものがあり、車を停めて写生に取り組んだ。
  何時の間にか、家内は深い眠りに落ちていた。写生を終えて、ドアを開け閉めしても目覚めない。そのままにして、車をスタートさせた。
 Lake Pearson 【写真右・下】を左に眺めながらゆっくり走った。かなりの大きさであり、静かな水をたたえた美しい湖であった。大きな対向車とすれ違う音で、家内は眠りから醒めたらしい。 ほんのチョットだけ眠りに落ちていたと思っているらしい彼女だが、およそ40分余りの午睡。疲れをとるには丁度適当な時間だったのではないかと思う。


Castle Hill

◆Lake Pearson◆

◆Bearley Hotel



直線の道

 緩やかにカーブする坂道を抜けると、道は草原のど真ん中を一直線に伸びていた【写真左・上】。彼方に聳える山並にアーサーズパスがあり、予約しておいたBearley Hotelは、その手前にある小高い丘の上に建っていたはずである。前回は、この丘で取材したので記憶にも鮮明である。間もなく家内が遠くに小さく見えるホテルを素早く見つけた。ホテル入口の標識と、ビア樽を積んだ荷車と巨鳥モアが出迎えてくれた【写真左・下】。とても懐かしい景観であった。

 ホテル本館でキーを受け取り、別棟の部屋:Unit《1》に落着く。殺風景なUnitだが、冷蔵庫、電子レンジ、湯沸かし、食器、調理器など必要なものは揃っており、居間兼寝室には、シングルベッドが2台、ダブルベッドが1台、テレビも在った。ベランダからは、
Waimakariri River の広々とした河原を見渡すことが出来て満足である。
 “South Accomodation” に掲載されていた写真の風景が気にいっていたので、その景観が見えるだろうと思われる地点を探して車で移動した。河川敷に繋がる細い道を見つけて強引に下りた。その景観を撮影しただろうと思われる凡その地点を見つける事が出来た。それは、中景にホテルの建つ丘があり、遠景に雪山の見える壮大な景観である。時間的に、全てが逆光になっていたので、今日は形を描くだけにとどめ、明日の天候に願いをかけてホテルに引き上げることにした。


ホテル入口

◆Arthur's Pass

 走り出して時計を見たら6時。日本ならすでに暗くなっている時間であるが、此所では日暮れまでにはまだたっぷり時間がある。ホテルの前を通過、Arthur's Pass の村まで行くことにした。前回、取材中にサンドフライに負けて退散したKlondyke Shelter の傍を懐かしい思いで通過した。Alpine Motelは、以前のままの姿であった。前回、飛び込みで宿泊した小さなモーテルである。
 間もなく、Arthur's Passの駅に着いた。1日1往復のTranz Alpine列車が停車するのみだから、当然無人駅である【写真下】。プラットホームに上がり駅舎の中まで行ってみた。待合室には、往時の様子を描いた大きな油絵が飾ってあり、三角形の大きな窓にはArthur's Passの遠景があった【写真右】

◆待合室からの眺め ◆

Arthur's Passの無人駅

◆味なレストラン

 7時過ぎ、ホテルのレストランで夕食。本日のスペシャル(キャセロール)を1人前、本日のスープをそれぞれに注文。料理は切符を渡され、マイクで呼ばれたら受け取りに行く、というシステムだ【写真下・左】。デイナーの為に車でやって来る客もいて、結構賑わっていた。カウンターでビールを買い、カントリー風の室内インテリアを楽しみながら料理の出来上るのを待った【写真下・右】。スープは、色々な野菜が入れてありボリュームたっぷり。メインも一人前を二人で分けて食べたが、充分な量であった。

セルフサービス

味なインテリア

◆MOA

 食後、レストラン裏の小さな丘に上がってみた。其処には、昔、この辺りに生息していたらしいMOAの模型が在った。実物大に作られたそのつがいの姿は、沈みかけた夕陽に照らされて、いかにも伸びやかで平和な景観そのものであった【写真下】
 模型の前に建てられてあるパネルに、以下の事が記されてあった。

「絶滅したこの大きな鳥は、体重235キログラムにも達し、身長は5メートル以上、色は灰色と赤茶色をしていた。寿命は、約80年?100年であった。彼らは、およそ400年前に絶滅した。12種類のモアが生息していたことが判明している。」

 ようやく日も暮れて静寂に包まれた夜10時、消灯。


◆MOA ◆

 



 

 

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