緩やかにカーブする坂道を抜けると、道は草原のど真ん中を一直線に伸びていた。彼方に聳える山並にアーサーズパスがあり、予約しておいたBearley
Hotelは、その手前にある小高い丘の上に建っていたはずである。前回は、この丘で取材したので記憶にも鮮明である。間もなく家内が遠くに小さく見えるホテルを素早く見つけた。ホテル入口の標識と、ビア樽を積んだ荷車と巨鳥モアが出迎えてくれた。とても懐かしい景観であった。
ホテル本館でキーを受け取り、別棟の部屋:Unit《1》に落着く。殺風景なUnitだが、冷蔵庫、電子レンジ、湯沸かし、食器、調理器など必要なものは揃っており、居間兼寝室には、シングルベッドが2台、ダブルベッドが1台、テレビも在った。ベランダからは、
Waimakariri River の広々とした河原を見渡すことが出来て満足である。
“South Accomodation” に掲載されていた写真の風景が気にいっていたので、その景観が見えるだろうと思われる地点を探して車で移動した。河川敷に繋がる細い道を見つけて強引に下りた。その景観を撮影しただろうと思われる凡その地点を見つける事が出来た。それは、中景にホテルの建つ丘があり、遠景に雪山の見える壮大な景観である。時間的に、全てが逆光になっていたので、今日は形を描くだけにとどめ、明日の天候に願いをかけてホテルに引き上げることにした。 |