13:55分のバスでフリムスへ帰る。女将が良い所だと言っていたFaleraは時間的に無理なので、近くのCauma湖を訪ねることにした。
シェフのピエールに道を尋ね、すぐに出発した。Waldhaus Postから緩やかな坂道をしばらく下るとフニクラ(無料)があり、青く透明感のある水をたたえたカウマゼーが眼下に展望出来た。湖の中央に国旗の建つ小島があり、湖面には二つの浮き台があったが、人影はなかった。湖畔のレストランには結構客がいて、オレンジ色のパラソルが湖面に投影している眺めは、なかなかきれいであった。
湖畔のレストラン |
静かな湖畔の道を散策する。道には関所があり、有料らしいとわかるが、今日はなぜかフリー。湖畔に腰を下ろし、小さい画用紙を広げて写生に取り組んだ。近くには、子供の遊具、立派なトイレ、シャワールームやロッカールームも整備されていた。湖の水はさほど冷たいものではなかった。湖畔の小道を家族連れが散歩を楽しみ、水辺では何人かの人が泳いでいた。遠くに水着姿の母娘がいて、母親に手を引かれ、はしゃぎながら水遊びに興じている娘はダウン症であったが、いかにも幸せそうである。湖全体が平和な静けさに包まれていて、小さな黒いリスが立ち木の幹を敏捷に駆け上がるかすかな音、鳥のさえずりや、飛び去る羽音が聞こえるのみであった。
5時近くになると急に冷え込んできた。再度無料のフニクラに乗り、ゆっくり歩いてホテルへ向かった。公園の中やバスの走る広い道の路肩にも、様々な美しい花々が咲き競っており、それは野の花とはひと味違った華麗な美しさで目を楽しませてくれた。食事前の手ごろな散歩になったようである。
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