デル・モンテ城
<Castel del Monte> |
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そんな緑の中に咲く、さくらによく似たアーモンドの花が綺麗であった。緩やかにひろがる大地の中に一段と盛り上がった丘があり、その上にカステル・デル・モンテの姿が遠くに見えてきた。それは、薄く黄褐色に輝いていた。
近付いて眺めてみると、八角形で出来た城の、その周壁に更に八角形の塔(高さ24m)を八つ付けた独創的な形態をしていて極めてユニークな城塞であった【写真】。これは、かって13世紀前半にこの地を支配していたフリードリッヒ2世が築いたものであり(彼は1220年、神聖ローマ帝国皇帝に即位、一生の殆どを南イタリアで過ごし、各地に200以上の城塞を築いている)、添乗員の話によると、最初は狩猟場の宿泊施設として造られたものであり、その後要塞として、一時は牢獄としても使われたことがあると言う話であった。現在は黄褐色の石壁だが、かっての石壁は色大理石で埋め尽くされ、「丘の上の黄金の王冠」とも呼ばれていたそうである。
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