★2005・スイス(イタリア・ドイツ)の旅
◆16日目(7月28日)晴れ 目次へ
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◆ホーサースへ行く。
ホテルベランダからの眺め
 目覚めたら、快晴!ベランダからの眺めを確かめて【写真上】、急いで朝食を済ませた。 今日は、ホーサースに行ってみることにする。
 サース・フエーの隣の村:サース・グルントからクロイツボーデン(2397m)にリフトで上がり、 そこからゴンドラリフトに乗換え標高差700mを上がった所にある展望台(3098m)がホーサースである。 昨年も行ってみたが、雲が多くて絵には描けなかった。今回で3度目になるが、いま迄で一番の天候に恵まれたように思う。 しかし、少し、もやっているのが残念だ。
 7時半に朝食。急速に雲が湧いた昨日のことが思い出されて、出来るだけ早く展望台に行って見たいと思う。 ホテル脇の細い坂道が、バスターミナルへの近道であった。
 8:45発のグルント行きバスに乗車。5分程でリフト乗り場前まで運んでくれた。 ホーサースまでのリフトの往復切符を買う。クロイツボーデンから、ホーサースに向けて更に1本のリフト増設工事が進められていた。

 ホーサースに並ぶヴァイスミース(4027m)の雪稜には、今日も登山者の姿が望見出来た【写真右】。 いくつかのパーティーが、蟻のように小さく繋がって見える。 天候に恵まれ、快適な登坂が出来て満足だろうな・・・20年若ければ、僕もピーク目指して登ってみたいものだ、と思う。 しばし、羨望の思いで見とれていたが、時間を無駄にしてはおられない。 急いで、スケッチブックを取り出し、ミシャベル山群と対峙した。

 雲は無いが、山肌に雪も少なく、その上白くもやっているので、絵のモチーフとしては不満が残る【写真下】。 しかし、この景観、もはや見納めになることを覚悟しなくてはなるまい。気持を引き締め、集中した。
ヴァイスミースの雪稜


ミシャベル山群を望む特等席
◆「おかめ」を呼び寄せる
「おかめ」とモンテローザの方向を見る
 この山塊の向こうに「おかめ」の遺骨を置いてきてしまったのだが、今や変幻自在の「おかめ」であるはず。 “これからも、ケルンまで一緒に旅を続けよう”。心の中で呼びかけた。きっと、笑顔でついてきてくれるに違いないと思う。 ストックにスカーフを巻いて「おかめ」の霊を呼び、記念撮影をした【写真左】。 岩場にしがみつくようにして咲いている花々もカメラに収めた【写真下】

 リフトが12時からの昼休みに入る前に、クロイツボーデンへ下った。 好天に誘われて、小さな池のあたりは沢山の人で賑わっていた。昨年はなかった遊園地には、子供たちの声が弾けていた。 上空からは、ヘリコプターが爆音を振り撒いた。 ホーサースに建設中の新しい駅舎用セメントを輸送するため、休み無く飛び続けている。
ホーサースに咲いていた花
◆見納め
 ホーサースより700m低い此処では、少しも寒さを感じない。子供たちは、殆ど半袖姿だ。 小高い丘に登り、暑い陽射しを背にして座りミシャベル山群を眺めながら昼食にした(サンドイッチ、ゲタパン、オレンジジュース)。 今日は、朝からかすみがかかったようにしか見えないが、昼すぎになっても大きな雲は付かなかった【写真下】。 これが最後になるだろうから、もっとしっかり取材をしておけ、と言われているように思えた。 再度、日陰に腰を据えて写生に取り組んだ。1時間程ねばって、今度こそ“見納め”と心に刻んで別れを告げた。


クロイツボーデンからミシャベル山群を望む


ミシャベル山群(水彩)


ミシャベル山群(油彩 F6号)


 バス停で時刻を確かめると、45分待ちであった。バス停の側に見事な花飾りのレストランがあった【写真右】。 花に誘われて、ちょっと入って飲んだビールは格別の美味しさであった。サースフェー行きのバスは、定刻通りにやって来た。
見事な花飾りのレストラン
◆木曜市
 マーモットが保護されているシュピールボーデンまで行ってみることを考えていたが気が変り、 メインストリートで開催される週に一度の木曜市(14:00〜18:00)を見に行くことにした。
木曜市
 商店街の通りには、沢山の商店が露店を出していた。食料品、衣類、文房具、日用雑貨、お土産品、等々。 レストラン入り口では、おしゃれしたおじさんが、アコーディオン演奏をしていた【写真上】。 アルペンホルン演奏のサービスがあったり、イベント行事で子供たちに絵を描かせているコーナーもあって、 日本に於ける縁日のような賑やかさである【写真右】【写真下・2点】。 サラミ・ソーセージの試食販売をしている店で、一切れ頂く。 なかなか美味しいので、どの位保つか尋ねると2weeksだと言う。諦めた。
アルペンホルン演奏
賑わう木曜市
お店の中にも樹の妖精
この土地ならでは・・・という記念になるような品はないかなあ・・・と思っていたら、 手作りのteapot coverが目に飛び込んできた。素朴で愛らしい。一目で気に入り、友人へのお土産に買うことにした【写真下・左】。 真剣な表情で会計をしてくれたお手伝いの6才位の女の子も可愛かった。 近くのスーパーで食料を買い込み、ホテルへ帰る【写真下・右】
手作り民芸品の並ぶ店
部屋のベランダに立つ


深い渓谷の上をロープで滑降する人
 途中、橋の上に人だかりがしているので、何事?と、立ち止る。 見れば、深い峡谷の上に張られたロープにぶら下がって滑降してくる人の姿があった【写真左】。 橋の上の観客を意識して奇声をあげたり、手を振る人もいた。観光の為に考案された新しいレジャー施設である。 村を挙げての一生懸命さが感じられた。夕食時間まで一休み。
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