★ 2001 南イタリアとシチリアの旅
イタリア国旗  ◆ 7日目(4月3日) 【旅の全体地図】 目次へ
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【シチリア島地図】
【本日の旅程】=タオルミーナ(泊)、市内観光、ギリシア劇場訪問・写生

◆ エトナ山
 気持ち良い爽やかな朝を迎えた。ホテルの屋上に出て展望を楽しんだ。雪化粧したエトナ山<Mt.Etna 3340m>が朝日を受けて美しい。この山はシチリア島で最も高い山であり、ヨーロッパ最大の活火山としても有名である。優美な姿をしているが、火山活動は古くは古代から知られており、最近では1985年に噴火して大量の溶岩流が発生、山麓に被害をもたらしたそうだ。しかし、反面この山から噴出する溶岩がこの島の土地を肥沃なものにしているのだそうだ。更に現在は観光の目玉として、島の経済を大いに潤わせている存在でもある訳だ。出発の時間まで、ベランダからの眺めを写生した。
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エトナ山を望むスケッチ

◆ タオルミーナ観光
 足の痛みは昨日に比べると随分軽くなったように思われ、その分気持ちも明るくなった。今日は、杖に頼らず歩いてみることにした。
 9時、現地の女性ガイドの案内で先ずはホテルに隣接した公園を散策。保養に滞在していた英国女性 Florence Trevelyanが自分の趣味を生かして造った庭園【写真下】だそうだが、今は公園として一般に解放されている。綺麗に手入れが行き届いており朝の散歩には格好の場所であった。

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Trevelyan の庭園
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ウンベルト1世通りへ向かう
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広場と時計塔

 幾つか階段を登って街の目抜き通り・ウンベルト一世通りに向う【写真上】。通りは沢山の観光客で賑わっていた。西の方に広場があり、時計塔【写真上】サン・ジュゼッベ教会【写真下】が当時の栄華を色濃く残していた。広場の南側は断崖に面したテラスになっており視界を遮る何ものもなし。右手にエトナ山を眺め、正面に広がるイオニア海<Ionian Sea>の眺めはまことに素晴らしいものであった。ちなみに、映画『グランブルー』のロケは、此所の海岸で行われたそうだ

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ドゥオーモ広場の樹木の屋根
←サン・ジュゼッペ教会

 目抜きの大通りには土産品店が軒を連ね、東によった地点にはドゥオーモ広場がありゴチック様式の教会が健在であった。広場の一角に10本位の樹木が植えられてあり、その枝葉をうまく絡み合わせて屋根のように仕立てていた【写真上】。風通しがよく快適な日影を生み出す見事な工夫である。しかし、その日影の殆どはタクシーの駐車場として利用されており、人々の憩う姿は見られなかった。

 通りを右手に行くとギリシャ劇場があった。紀元前3世紀に建てられた古代劇場であるが、ローマ時代に円形闘技場として改造されたという。エトナ山とイオニア海を借景にして、これ以上望むことは出来ないような素晴らしい場所に建てられていた。神殿にも使われている白い柱、赤い壁、石造りの壮大な劇場は5400人を収容出来ると言う。ダイナミックで堂々たる姿には威厳さえも感じられた【写真】

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←↑ ギリシャ劇場 【油彩画の完成作品はこちら】

 昼食はウンベルト通りのレストランで、シチリア風ピザを賞味。目の前で元気の良い若い職人が、両の手で同時に生地を練り【写真右】、円く拡げてピザをつくった。それは見事な焼き加減で釜から出され、出来たてのピザは、申し分のない美味しさであった。午前の観光はこれで終り、午後はエトナ山に出かけると言う。僕は歩行困難を理由にして、一人此処に留まることにした。そして、陽が西の空に傾くまで、ひたすらギリシャ劇場の写生に取り組んだ【作品下】 写真をクリックすると拡大画像が見られます

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ギリシャ劇場のスケッチ
 ←ギリシャ劇場を望むスケッチ

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