★ 2002 花いっぱいスイスの旅
◆6日目(7月16日) 晴れ後曇り 目次へ
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【本日の旅程】=ゴルナーグラート・リッフェルアルプ

(◆マークの付いた写真をクリックすると拡大画像が見られます)

◆急いでゴルナーグラートへ

 6時半頃目覚めてカーテンを開けて見ると、マッターホルンがモルゲンロート!未だ、雲は多いが、晴れのようである!
 7時15分、6人で朝食。ともかく今朝は急ぎたい。その理由をよく分かってくれる4人とは、食堂でお別れをした。急いでゴルナーグラート行きの登山電車駅に向かう。ホテル前のパン屋でサンドウイッチ、駅前のコープでジュースを買う。駅は例によって、今日も日本人観光客で賑わっていた。残念ながら、ほんの少しの遅れで、1番電車に乗りそびれてしまう。
 登山電車からのマッターホルンの眺めはまずまずであった。乗客の歓声にカメラのシャッター音が賑やかに重なる。しかし、今日の僕の狙いは、ドームを主峰とするミシャベル山群であった。終点. ゴルナーグラート駅に着いた時、駅前には既に沢山の日本人観光客の姿があった。ホテルに宿泊した人々であろう。今朝のモルゲンロートのことが思い出されて、どんなにか、すばらしい夜明けを迎えられたことだろうか、と羨ましく思う。

◆雪景色の中で

 駅周辺は、昨夜来の雪が積もっていて展望も殊更に美しく、電車から降り立った観光客の上ずった歓声が駅前広場に満ち溢れていた。僕の目指す写生地は、駅から少し下った地点である。下り始めの斜面は結構角度があって危険を伴うので、家内にはそのままゴルナーグラートのホテルまで行き、陽当たりの良いホテルのテラスでお茶でも飲みながら待っていてもらうことにした。

◆左上方にモンテローザ◆
 

 晴とはいえ、快晴ではない。すでにミシャベル山群にも雲が涌き立ち初めているではないか。急がねばならない。雪面を滑るように下りガードを潜る、その時丁度頭上を電車がゆっくり下って行った。しばらく写生に集中したが、心配は適中して、ミシャベル山群のピークは、次第に白い雲に被われていった。いささか恨めしく思いながら冷えてしまった手足を擦り道具を片付けた。 家内の待つホテルに辿り着いたら、時間は丁度12時であった。
 持参したサンドイッチを食べ、友人のUさんが眠る岩近くにストックを立て、マッターホルンを背景にして記念の撮影をした【写真下】。あれから、もう3年も経ってしまったんだなぁ・・・と、しみじみ思う。【3年前の旅はこちら】 近くに花はないので、家内が首からスカーフを外し、ストックに巻き付けた。
1昨日訪ねたモンテローザは、残念ながら雲に覆われて見ることが出来なかった【写真左】


友を偲んで
(マッターホルンは雲の中)

 

◆変貌していたリッフェルアルプ

 下りの電車は12:43発。もう日本人は大半いなくなり、ゆっくり座ることが出来た。窓外に流れる景色にも朝の雪は日陰に残っているだけで、ハイキングを楽しむ人の姿が三々五々。僕らは、リッフェルアルプまで下り、此所でstop over.。2年前のスケッチ場所には、赤いベンチとスネガの変わらぬ景観が待っていてくれた。しかし、肝腎の山は雲に隠されていて見えなかった。

ホテル前の遊園地
 諦めて、駅から10分のリッフェルアルプを訪ねてみた【写真右】。何年か前、此処に来て一旦予約し、後刻キャンセルしたことのあるホテルは、別棟を増築しており、その前には噴水や植え込みや遊歩道も造られ、その中を駅とホテルとの間を往復する玩具のようなミニトレインが一輛だけの乗客のいない客車を引きつれ汽笛を鳴らしながら走っていた。ちょっとした遊園地に変貌してしまった景観に半ば呆然、しかも大自然の中にあって、いかにもちゃちな公園でしかない眺めにいささか白けてしまう。ともあれ、此所から眺めるマッターホルンは雄大である【写真下】。木陰に腰をおろして写生に取り組んだ。

 駅まで戻る道沿いには、可憐な花花がひっそりと咲いていた【写真下】。再度赤いベンチまで戻ってみたが、雲は居座ったままで如何ともしがたし。マッターホルンのビューポイントを探し求めて更に奥まで歩いてみたが、これも果たせなかった。時計を見つめ、空を仰ぎ見、16:44発の電車でツェルマットへ下る。
可憐な花々

◆朝から楽しみにしていたこと

 今日は、朝から楽しみにしていたことがある。大阪在住のB夫妻と此所で再会出来るかもしれないという楽しみである。ツアーで来られているB夫妻の昨夜の予定は、ゴルナーグラートのホテル泊であった。詳細は不明だが、お互いこの鉄道沿線で取材をしたいと思っているので、若しも見つけることが 出来たら、見つけた者にビールを奢るという賭けをしようではないか、という話がまとまっていたからである。そんな訳で、朝早くからそれとなく気を付けていたのだが、遂に再会の夢を果たすことは叶わなかった。次回の東京での個展会場でお会い出来るのを楽しみにしたいと思う。(帰国して確かめたら、僕がガードを潜った時、頭上を下って行った電車に乗っておられたらしい。)
 ミグロに寄って明日の昼食など買い物を済ませ、ホテルへ。留守のあいだに部屋のチエンジがなされており、今朝までS氏夫妻が使っておられた4階・47号室のキーを受け取り、部屋に落ち着いた。夕食前に入浴。
7時、夕食。ポタージュ、サラダ(魚、海老つき)、メイン(ビーフステーキ)、デザート(ムースとバナナ)。赤ワインと水をオーダー。

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