6日目にして、初めて快晴の朝を迎えた。イタリア半島の旅は午前中で終り、午後からシシリー島へ渡る。今日は、今回の旅の折り返し点である。
◆ コセンツァ <Cosenza>
メイン通り沿いの花壇 |
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9時、ホテルを出発。コセンツァの旧市街を訪ね、一時間あまり自由に散策した。とはいえ足の工合、昨日に比べて大分回復はしてきたもののまだ杖を頼りの歩きである。
コセンツァは、12世紀頃繁栄した町で、イタリア半島南西部において芸術や宗教の分野の中心になっていたそうだ。他の都市と同じように、旧市街と新市街とが共存しており、旧市街の歴史的文化遺産の保存には力を入れているように思われた。狭い路地のままの旧市街には車を置くのも困難なのに違いない、近くの道は車が溢れて混雑していた【写真下】。メインの通りに造られた花壇には、シクラメンの花が惜しげもなく植え込まれてあり、とても美しかった【写真】。中世都市では、常に町の中心となるドゥオーモを訪ねた。町の人に尋ねたらみんな親切に教えてくれた。12世紀に建てられたそれは今も健在、周囲には中世の面影が色濃く残されたままであった【写真下】。時間がないので周囲の佇まいを眺めただけで引き返した。細い石畳の坂道を、滑らないように杖を突きつき歩くのは、なかなかに疲れることであった。 |