★ 2002 花いっぱいスイスの旅
◆16日目(7月26日) 小雨 目次へ
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【本日の旅程】=クール(ビュントナー美術館)・カウマ湖

(◆マークの付いた写真をクリックすると拡大画像が見られます)

◆ビュントナー美術館訪問

 6時起床。今日も天気ははっきりしない。朝食はやや遅らせたのだが、今朝も僕らが一番早かった。食事を済ませても、外は今にも降り出しそうな空模様である。1日、のんびり骨休めをするかなあと思い乍ら部屋に引き上げたが、ふと思い付いて、クールのビュントナー美術館で開催中のカリジェ特別展を見に行くことに決めた。

 9:22発、クール行きのバスに充分間にあう。バス停はホテルのすぐ下。小雨の中でバスを待つ。ドライバーは無愛想なじいさんであった。往復切符を買い、40分後には懐かしいクール駅の階上バスターミナルに着いた。日本人の姿は見当たらない。此所も小雨が降っていて肌寒い。セーターで武装して美術館へ向かった。

◆カリジェ特別展


カリジェ特別展会場前で
 美術館は開館しており、入り口の係は、若い人も年輩の婦人も、皆感じがよかった。2フラン入れて使うロッカーにサブザックを入れ、シニア料金(ふつうは10フランだが、シニアは7フラン)で入場。こじんまりとした美術館であった。館内の案内図をもらい、まずは、カリジェの特別展を見ることにした。

 展示作品は、彼の幅広い美術活動が理解出来るように、デッサン、スケッチ、習作、油彩画、ポスター、立体模型、挿し絵、絵本ETC、多岐に渡る作品がうまくまとめられて展示されていた。中でも、絵本の原画のコーナーでは、絵の前に台が備えつけられて子供の目線で鑑賞出来るよう配慮してあるのには感心させられた。「ウルスリの鈴」【写真下・中央】の原画の前で、子供たちがしきりにシールのようなものをカードに張り付けている。近寄ってよく見ると、原画に登場するシカや人物のシールを、原画と同じようにカードに張り付けてウリスリの絵を完成させようと一生懸命である【写真下】。この作業により、この子らにはしっかりとカリジェの絵が定着することであろう。いわば、一つのゲームみたいなものだが、自分もトライして見たくなった家内、受け付けのおばあさんに頼んだ。“子供だけへのサービスなんですけどね・・・”にこやかに笑い乍ら、特別にそのセットを分けてくれた【写真下】
 


◆「ウルスリの鈴」◆

 


「ウルスリの鈴」を模写する子供たち

「ウルスリの鈴」のシールセット
 油彩画は個人所蔵のものが多く、多くは初めて見る作品であったが、瞬時に対象に迫り、本質を鋭く表現するカリジェの力は大したものだと改めて思うことであった。
 常設展示は、ジャコメッテイが多く、セガンティーニが2点、キルヒナーが数点、ホドラー3点、19世紀の女流画家の古典的な作品が数点あるのみで、特に深い感銘を受ける作品との出会いはなかった。

◆間近い独立記念日

 時計は12時を回っていたが、天気は良くならない。議会議事堂の1階壁面を飾っているといわれるカリジェの壁画を見てみようと立ち寄ったが、入り口のドアは閉まっていた。昼休みかもしれないと思い、議事堂近くの植え込みの石に座ってランチ(昨日のパンとジャム、ビスケット、干し納豆、飲み物なし)。
1時になってもドアは閉まったままであり、中には人の気配もない。諦めて駅に戻った。Coopで花の種、ジュース、バナナを仕入れ、駅前の店の軒先きでメロンのドライフルーツを1袋買った。独立記念日用の花火、国旗、ロウソクなど店頭に特別の売場を設けている店が目立つ。2年前の独立記念日は、この街で迎え、お祭りを見に出掛けた夜のことなど、懐かしく思い出された。

◆カウマ湖

 13:55分のバスでフリムスへ帰る。女将が良い所だと言っていたFaleraは時間的に無理なので、近くのCauma湖を訪ねることにした。
 シェフのピエールに道を尋ね、すぐに出発した。Waldhaus Postから緩やかな坂道をしばらく下るとフニクラ(無料)があり、青く透明感のある水をたたえたカウマゼーが眼下に展望出来た。湖の中央に国旗の建つ小島があり、湖面には二つの浮き台があったが、人影はなかった。湖畔のレストランには結構客がいて、オレンジ色のパラソルが湖面に投影している眺めは、なかなかきれいであった【写真下】


湖畔のレストラン



◆静かな湖畔◆

 静かな湖畔の道を散策する。道には関所があり、有料らしいとわかるが、今日はなぜかフリー。湖畔に腰を下ろし、小さい画用紙を広げて写生に取り組んだ。近くには、子供の遊具、立派なトイレ、シャワールームやロッカールームも整備されていた。湖の水はさほど冷たいものではなかった。湖畔の小道を家族連れが散歩を楽しみ【写真右】、水辺では何人かの人が泳いでいた。遠くに水着姿の母娘がいて、母親に手を引かれ、はしゃぎながら水遊びに興じている娘はダウン症であったが、いかにも幸せそうである。湖全体が平和な静けさに包まれていて、小さな黒いリスが立ち木の幹を敏捷に駆け上がるかすかな音、鳥のさえずりや、飛び去る羽音が聞こえるのみであった。

 5時近くになると急に冷え込んできた。再度無料のフニクラに乗り【写真左】、ゆっくり歩いてホテルへ向かった。公園の中やバスの走る広い道の路肩にも、様々な美しい花々が咲き競っており、それは野の花とはひと味違った華麗な美しさで目を楽しませてくれた【写真下】。食事前の手ごろな散歩になったようである。

 


路肩に咲いていた花

◆7時夕食

 ネクタリンのジュース(?)、キッシュ、ベーコン入りスープ、メイン(鱒、ポテト、キュウリ)、アイスクリームとメレンゲ

 女将がやってきて、僕らがクールへ出掛けた後に、圭子さんが訪ねてきたとのこと。部屋から圭子さんに電話をすると、明日の夜、自宅へ招待してくれると言う。楽しみである。

 

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