★ 2001 新春ネパールの旅
ネパール国旗  ◆ 6日目(1月18日)後半 【旅の全体地図】 目次へ
目次
前の日へ
前半へ
次の日へ
次の日
【ポカラ周辺地図】
【本日後半の旅程】=ポカラ→(空路)→カトマンズ(ホテル泊)

◆ カトマンズへ
写真をクリックすると拡大画像が見られます
ガイドのラジブと
 ホテルから歩いて5分、2年ぶりの懐かしいポカラ空港へ移動した。空港ビル入り口で、僕らがとても親しみを感じ、大変お世話になったガイドのラジブとツーショット【写真】。彼は一児の父。もと数学の教師だが、もっと広い世界に生きてみたいと思いガイドの仕事を選んだと言う。いずれ独立して活躍することであろう。アドレスを交換し、再会を期待することにした。
 ビルの屋上で飛行機を待った。此処に座り込み、アンナプルナを写生したのは2年前の11月であった(その時のスケッチを元にした水彩画油彩画はこちら)。その日は快晴で素晴らしい展望であったのだが、今日は残念ながらよく見えない。同じ場所で、今日は友人に葉書を書いた。
 飛行機は、予定時刻から大幅に遅れてやってきた。ヒマラヤ遊覧の際、大幅に遅れて飛んだあの機種と同じであった。このコスミックエアー、そんな性癖のある飛行機なのかもしれない。しかし、待たせることもなく直ぐに飛び立った。アンナプルナを左に眺め、マナスルやランタンの三角に尖った白いピークを目に焼きつけ乍ら、およそ30分のフライトで再びカトマンズ空港に帰ってきた。


◆ 旧王宮(HANUMAN DHOKA)観光
 初日に予定していて時間の都合で出来なかった王宮の観光だが、空港から直接バスで向うことになった。バスは近付ける地点までで、後は歩きだ。相変わらず凄い人の数、その中には盗人も沢山いるから特に油断のならない所である。観光客、特に日本人と見るや笛とか仏像とか怪しげな品などを押し売りにくる男たち。彼等も健在であり、街の活性化に貢献しているのではないかとさえ思う。王宮広場に居座る少しも恐くない守護神カール・バイラブ像【写真】には、今日も敬けんな祈りを捧げる婦人の姿があった。
写真をクリックすると拡大画像が見られます
カール・バイラブ像
写真をクリックすると拡大画像が見られます
ダルバール・スクエア

 王宮前の広場をダルバール・スクエアというが、この周辺に歴史的木造建築の寺院などが集まっており、かっての王朝時代の栄華と賑わいを色濃く感じさせてくれる【写真上】。中でもクマリ館【写真下】は、この国だけの特異な文化遺産であり、現在でもなお生き続けている独特の文化である。この館は16世紀に建てられたものだそうだが、壁面のいたる所に飾り付けられている繊細な木彫レリーフ【写真下】が当時の技術レベルの高さを示してている。

写真をクリックすると拡大画像が見られます
クマリの館
写真をクリックすると拡大画像が見られます
壁面の木彫レリーフ

 クマリと呼ばれる生きた女神は地方にも沢山いるが、此所カトマンズのクマリが最も尊敬されており、現国王も敬意を払っている生き神様である。この館に半ば幽閉されているとも言える生き神様は、訪れてくる人たちにちょっとだけ3階の窓から顔を見せ、それを見た人たちには幸せがもたらされると言われている。3階の窓からこちらを見おろしている女性?が、写真撮影禁止を警告・監視し乍ら、クマリの顔見せを取り仕切っている。2年前にも此処に寄ってみたが、クマリは吃驚する程大きく育っていた。そろそろ引退だろうと思う。(初潮をみると交代しなくてはいけないのがしきたりである。ちなみに、引退した彼女たちは、望んでも結婚してくれる男性は現れないと言う。一緒になると男の寿命は短くなると信じられているからだ、とガイドが言った。)

 メンバーは、それぞれに広場名物の露天バザールをひやかしたり、土産品の店を覗いたりした後、まとまってバスの待つ駐車場に引き返す。何人かの人は、路上で土産品を買い上げ、値引き交渉の成果を嬉しそうに話していた。これも、旅の楽しい思い出になることだろう。メンバーの一人に広場からずっと離れず、品物を売り付けようと最後の最後まで食い下がってバスまで付いてきた男がいた。意地になって断わり続けた人もその粘りに辟易していたが、とうとう目的を果たせなかった男は動き出したバスを鋭い目つきで睨みつけていた。余程くやしかったのであろう。バスで10分足らず、今夜の宿『ホテル・ダルバード』に到着した。規模も設備も中級程度のホテルであった。



◆ 民族舞踊を鑑賞しながら
 夕食は、近くのレストランへ。ネパール各地の民族舞踊を、すぐ側で鑑賞しながらなかなか趣きのある食事を楽しんだ【写真下】。日本の懐石料理のように、餃子やカレー料理が次々に運ばれ、タイミング良くいろんな踊りが披露された。供された飲み放題のロキシー(ネパールの地酒)が気に入って、特別に分けてもらい持ち帰る方が何人もいたようだ。日本の焼酎、泡盛に良く似たお酒であった。それにしても、カトマンズの夜の観光ビジネスは、観光客の受けを狙う分、ネパール文化の個性を薄めつつあるのではないかと思った。
写真をクリックすると拡大画像が見られます 写真をクリックすると拡大画像が見られます
レストラン内での民族舞踊

 今日は1日、朝早くから盛り沢山のスケジュールでいささか疲れた。明朝はゆっくりであるが、寝る前におよその荷物の整理をしておく。不ウンだった靴紐は、お湯を使いせっけんでしっかり洗い清めた。明日はもう帰国の途につく。あっと言う間の1週間であったように思う。

ライン


ホームへ
HOME
目次へ
目次
前の日へ
前半へ
次の日へ
次の日