★ 2001 新春ネパールの旅
ネパール国旗  ◆ 2日目(1月14日) 、カトマンズは 【旅の全体地図】 目次へ
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【本日の旅程】=バンコク→(空路)→カトマンズ→スワンヤブナート→ナガルコット(ホテル泊)

 4時、寒さに目覚める。うっかりエアコンを強にしたまま寝てしまったらしい。弱に切り替え、また少し微睡む。5時半、起床。街は薄く霧に包まれ、まだしっかり目覚めてはいない。右手方向に、ぼんやり中央駅が望まれた。赤い機関車が1輌だけ、ゆっくり動いて消えた。


◆ 豪華な朝食
 6時半朝食。食堂は、明るく広々として気持ちの良い部屋であった。ノリやアジの開きはないものの、味噌汁はじめ、彩りも豊富なサラダ・果物、主食となる食品やハム・卵・スープ・種々の飲み物などが豪華に用意されていた。リッチな気分で朝食を楽しんだ。
 頭では大丈夫だろうとは思うのだが、何時の頃からか、生のサラダには手を出さないことにしている。以前、アジア地区では何度か酷い目にあわされていて、その犯人はこれら美しいサラダ嬢ではないのか、と思っているからである。まま、美しいものには毒がある。


◆ カトマンズへ
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バンコクの朝景色
 8時、ホテルを後にする。すでに街は朝の活気を見せていた。通りの屋台には人が集まり、買い物を済ませた婦人が行く。朝の托鉢をしている僧侶が居る。路肩に休むトゥクトゥク(オート3輪自動車)の運転手は屋台で朝食をとっているのだろう。1台は動き始めた。通りを行く人たちの姿は、皆元気そうである【写真】
 昨日と同じ道を引き返し、約40分で空港着。10時50分、昨日よりひと回り小型のTG-319便は、ネパールの首都・カトマンズ<Kathmandu>に向け予定の時間を少し遅れて飛び立った。此所からの飛行時間は3時間の予定。時差は1時間15分である。
 今回で、確か5度目の訪問になるカトマンズ空港、相変わらずいかにも小さい。機から降りると、空港ビルまでは歩いて行く。距離は100メートル位であろうか。中に入ってみたら、空港ビルは大掛かりな増改築工事中であった。


◆ 親切の押し売り
 居た。今回も居た。空港を出た所に、いつも親切を押し売りする男どもが沢山待ち構えて居る。少年から中年までの不潔な男どもが、荷物を運ぶ手伝いをしたがるのである。断わっても、怯むなんてことはない。任されない時は、片手で押したり引いたり、場合によっては、荷物に触っただけで、手伝ったのだからチップをよこせ、と恐い顔して迫るのである。勿論、応じる必要は何もないのだが、お人よしで心優しい日本人には断わりきれない人がいる。そんな実績が沢山あるのであろう、日本人とみるや我先に押し寄せてくるのである。
 地元ガイドが話してくれた。若い日本人女性が、この押し売りの親切を断わりきれずに荷物の運搬を任せたら、10万円のチップを要求されてしまった。初めての旅行だったそうで、恐ろし気な男に怖れをなした彼女はパニックに陥り、お金で助かるのであれば仕方ないと思い、要求に応じてしまったと言う。1度でもこんな美味しいことがあると、男どもが奮い立つのは当然である。


◆ スワヤンブナート寺院
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スワヤンブナート寺院

 時間の都合で、今日の観光はスワヤンブナート<Swayambhunath>のみにしぼることになった。
 カトマンズを横切り西へ約3キロ、丘の上に建つ通称「猿寺」である。金色に輝く仏塔には巨大な目が東西南北に向って各々2つ【写真】。伝説によると2000年以上カトマンズ盆地を見下ろしていることになるそうだ。寺院に登るには365段余の石段がつづく。修行の心で登れば、功徳も多いとか。我々は300段の高さまでバスのお世話になった。頂上には本殿と、別にラマ教僧院や祠堂・土産物屋なども並び、壁には恐ろしげな神々の面が所狭しと展示されてあり【写真下】、猿も沢山いて賑やかであった。
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◆ ナガルコット<Nagarkot>
 カトマンズの盆地を取り囲む山々には、3つのヒマラヤ展望の名所があるが、ここナガルコットの丘がその中の一つ。カトマンズの中心から東に35キロ、標高2000メートル余りの尾根上にホテルが幾つか並ぶ。その中で最も高い地点に建つホテルが今夜の宿泊所『クラブ・ヒマラヤ』である【写真左】

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菜の花が咲く田園風景
←『CLUB HIMALAYA』

 スワヤンブナート寺院から真直ぐ、バスは日没の時間に間に合うようにゆとりをもって走った。山麓にかかったころ、丘の斜面の菜の花が西陽を受けて美しく輝いていた。赤い壁の農家があり、赤い民族衣装の女性の姿もあった【写真】。バスを停めてもらい、しばしのどかな田園風景を楽しませてもらった【写真】

山麓風景・赤い壁の農家→ 写真をクリックすると拡大画像が見られます
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ナガルコットの夕暮れ

 陽が傾くにつれ気温はぐんぐん低下した。尾根上のホテルに到着した頃には、防寒着をつけなくては耐えられない冷え込みとなった。しかし、今日の昼間の気温は高く、風も弱く穏やかであった。その所為であろうか、街の上空は薄くもやっており、それが邪魔して遠見が利かない。条件がよければ、北の方角に居並ぶヒマラヤの連山が赤く染まって眺望できるはずであった。幽かにランタンピークドルジェラクパだけが姿を見せてくれたが、やはり残念である。しかし、日没が進み淡くパステルカラーに彩られる尾根からの展望も、これはこれで格別に趣きあるものであったと思う【写真】

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