残念ながら朝から雨。仕方がない。今日は一日、のんびり骨休めをしようと思う。しかし、家内はクールへ移動しないかと言う。クールならば、雨が降っていても観光出来るスポットが沢山あるが、此所ダヴォスじゃそれはかなわぬ、と。元気なのは嬉しいが、帰国までにまだ一週間を残している、今回はのんびり保養も兼ねての旅なのだから無理するのはやめようと説得する。朝食もゆっくり、8時半になって食堂に降りた。
雨は止みそうにない。行ってみたいと思う所もない。それではと、雨降る情景の写生をすることにした。幸いベランダは屋根付きで広いし、椅子もテーブルも備え付けの物が置いてあった。
2時間余りかけて、ペンで描き彩色。寒さに震え乍らの写生であった所為か、疲れてしまった。肩も痛くなったので、家内に頼み、肘で押したり叩いたり、アンメルツをぬってもらったりして、ひと休みした。
12時。雨が上がり、急速に晴れ間が広がってきた。爽やかな朝を迎えたような感じである。こうなると落ち着いてはおられない。
シャッツアルプへのケーブル |
昨日とは反対側の斜面を歩いてみようと話は決まった。部屋で昼の食事を済ませ、1時にはホテルを出た。予定のコースは、
Davos Platz →(ケーブル)→Schatzalp →Strelapass→(panorama
weg)→Davos Dorf である。
◆ シャッツアルプ <Schatzalp>
1時半、ケーブル駅に着いた。駅員の話によると、シャッツアルプから峠までは歩いて1時間余りだろうと思うが、天気はどうだろうねと言う。先程までは、快方に向っていると思った空模様だが、何だかまたしても怪しい雲行きになってきていた。残念だが、峠から先の予定は変更することにして、天気と相談しながら、行ける所まで行き、Uターンすることにした。往復キップを買ってケーブル【写真右】に乗り込む。客は4人だけであった。
シャッツアルプ<Schatzalp>(1861m)は、閑散としていた。雲の動きが忙しく、陽が当たると暖かいのだが、寒々とした空気に包まれていた。駅前にはびっくりする程大きなホテルが建っていた。一体部屋数が幾つあるのだろう?、余りの窓の多さに数えてみる気を無くしてしまった。今は改装中で泊り客は居ないけれど、雪のシーズンになるとどんなにか賑わうことになるのであろう。大きな建物を眺めながら、賑わう様子を想像した。 |