★ 2003 ニュージーランドの旅
◆14日目(1月28日)雨のち晴れ間 前の日へ
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【本日の旅程】=クイーンズタウン(湖畔)→Moke Lake ・Benett Bluff

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◆冴えない1日


◆食堂◆
 夜明け頃、激しい雨。今日も、すっきりしない空模様に思わず溜息。8時、傘をさして、母屋の食堂へ行く。食堂は2階の一角にあった。家族の写真を飾り、沢山の本が並ぶ書棚、よくあるB&Bの居間兼食堂である。大きな窓からの展望もよく【写真左】、明るく感じのよい部屋であった。昨日から主屋にステイしているという日本人母娘と同席。4人だけの朝食となった。ホストのMurray が愛想よくベーコンエッグやトーストをサーヴ。ホストによれば、今日の天気は良くなる、“I promise”と言う。確かに、いくらか空が明るくなりつつあるように感じられた。魅力的な写生地を教えてほしい、とお願いしたら、2ケ所(Moke Lake とBenett Bluff)紹介してくれ、地図も貸してくれた。

 まずは町中のInfoに寄り、スキッパーキャニオンへのツアーについて質問。相手してくれた若い女性は、“very scaring だ”、と言ってニッコリ。高所恐怖症の家内はドッキリである。天候についても質問した。“残念ながら、この2日くらいはrainy & cloudy のようです。”不満そうな家内の顔を見て、係りの女性が言った。“Who knows ?”。まったくその通りで、天気なんて誰にも分らないことである。

◆Moke Lakeへ

 今日のスキッパーキャニオンへのツアー参加は諦めて、おじさんが薦めてくれたMoke Lakeへ向かうことにした。地図を見て確かめた。湖岸の道をGlenorchy まで行き、其処から右に折れてMore Lake Rord を行けば一本道、分りやすい。

 途中、気に入った景観があり、路肩に車を停めて写生に取り組んだ。しばらく走って、地図の大きな見間違いに気がついた。急いでUターン。改めて地図を確認してみたら、先程写生に取り組んだ場所は、おじさんが紹介してくれたBenett Bluffであった。地図を見た時、縮尺を確認しなかったのが、間違いのもとであった。More Lake Rordの入口は、QTからほんの5キロメートルほどの所にあった。
 立派な舗装道路をしばらく走り小さな峠を越えたら、道は砂利道になった。すれ違う車もなく、人影もない山あいの道を下っていたら、羊がぎっしり詰め込まれている牧場があった。そこには、生まれて間もない可愛い子羊の姿もあったので、車を停め、カメラを手にして柵に近寄った。すると、彼らは急いで遠ざかり、子羊を隠してしまった【写真下】。山の斜面にも、沢山の羊が放牧されていた。車で近づくと、さっと移動して距離をとる。なかなか、警戒心の強い羊たちであった。
 湖のほとりでスケッチに取り組んだが、時々雨が降ったり陽が差したり。やむなく途中で昼食にしたりして、のんびり過ごした。湖畔には、他に車が2台停まっていたが、人影はなかった。落着かない天候の所為もあって、写生には集中することが出来なかった。。
 この道を進めば、山懐深くまで行くことが出来るのだが、冴えない天候なので帰途につくことにした。途中、マウンテンバイクの青年とすれ違った。一人で何処まで行くのであろうか。黙々と孤独を楽しみながらペダルを漕ぎ、人里離れた山道を一人走り行く青年、何故とはなしに若かった頃の自分の姿が懐かしく思いだされた。


◆羊たち◆

◆明日の予定

 QTの湖畔を少しだけ散策。水辺にはカモメたちが羽を休めていたが、みんな吹きつける強い風に向かって立っていた【写真右】。スーパーに寄り、ビールとジュースを買い宿に帰る。家内は、スキッパーキャニオンのツアーについてオーナーの意見を聞いた。おばさんは、車の中央の席に座れば怖くないだろう、と言ったが、おじさんは、マジメな顔をして反対したそうだ。そんなに恐ろしいところなのだろうか?そうだとすれば、無理して行っても恐怖感に苦しむだけになるかもしれない。僕としては、期待に胸高鳴る思いもして楽しみである。結局、ツアーには僕一人で参加することにした。

 


水辺のカモメたち


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