美術館バス |
11:50、市立美術館近くのレーマーホルツ美術館へ行く専用バス停の前で待つ。バスは時間通りにやって来た。それは、黒い車体のワンボックスカーであった。ピカソをもう少し丸くしたような顔のドライバーが、“レーマーホルツか?”と聞く。駅前からでも、一人往復5F。乗客は僕ら二人だけであったが、レーマーホルツ美術館に着くと、入れ代わりに乗車する日本人熟年カップルの姿があった。何故ともなく、少し嬉しい気持がした。
此所は、もとラインハルト邸を美術館に改造したものであり、歴史を感じさせる落着いた佇まいは、広い庭園の美しさとも調和して実に素晴らしいものであった。シニア割引きを申し出て、二人で12F。作品のタイトルを番号順に印刷したリスト(英語版)をいただき、展示室へ。このリストにより作品のタイトルの意味が理解出来た。それだけでも、随分と鑑賞の助けになったように思う。小品が多数であったが、彫刻も含めたコレクションはそれぞれ質の高い充実したものであり、入館者の多さがその質の高さを証明しているように思われた。
レーマーホルツ美術館 |
美術館の玄関入口 |
バラの咲く庭園で |
カフェテラスでスープを注文。大きな白い器のそれで少しパンも食べ、腹ごしらえをした。ウエイターの可愛いい男の子が明るくサービスをしてくれて、とても感じがよかった。庭に咲くバラや、ルノアールの彫刻前でカメラを構えていると、“二人一緒の写真を撮りましょうか”と声をかけてくれたりして、なかなか如才ない。“次回来たら、また同じスープを注文するからね”と挨拶、手を振って別れた。時間があれば、もっとゆっくり過ごしていたい快適空間であった。
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