2009フランス&スイスの旅

◆16日目(7月30日)晴れ後曇り

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6時、夜が明けたが雲が多い

7時半、晴れてきたが快晴には遠い

 6時起床、雲が多いが、まずまずの天候かな、と思う(写真左上)。
 7時半、晴れてきた(写真右上)。今日は、バッハアルプゼーを訪ねてみようと思っていたので、晴れの時間は貴重である。昨夜、SIBATAさんと約束したが、その時間まで無為に過ごすのが勿体なく思われてきた。そうだ、一足早く出掛け、バッハアルプゼー辺りで再会出来れば、それも又良しではないか。SIBATAさんに電話をして、10時待ち合わせの約束はキャンセルさせてもらった。

◆視界ゼロのフィルスト


フィルスト行きロープウエイ乗り場

フィルストからのフィッシャーホルン(4078m)

 フィルストへ上がるロ-プウエイ乗り場に着いたのは9時少し前。
人出が少ないのは天候の所為だろう。終点フィルストまでほぼ20分かけて登るのだが、最初の乗継ぎ場であるボルトあたりでは見えていた山並みも(写真右上/左下)、次の乗り場:シュレックフェルトを過ぎたあたりからは雲の中になり、視界ゼロになってしまった(写真右下)。


シュレックホルンが顔だけ見せてくれた

雲の中を行き交う4人乗りテレキャビン

 フィルストに到着したが霧は晴れず。雨にはならないが冷え込むので、ザックからセーターを出して着込む。ともあれ停滞していても仕方のないことだから、バッハアルプゼーに向って歩き出した。歩いているうちに晴れてくれるといいのだが・・・浅い視界の中では展望の楽しみはなく、ひたすら歩くだけである。道も半ばを過ぎたあたりから霧は一段と深くなった。思い返すと、テレビの予報も良くなかった。濃い霧に包まれて歩いていると、ますます先行きの期待も持てなくなった。・・・歩くだけが目的ではないじゃないか。潔く断念。来た道を引き返すことにした。

 フィルストの駅近くまで来た時も、周囲はまだ霧の中であった。時間的にSIBATAさんたちが到着する頃だと思い、すれ違う人に注意をしながら、此処迄来てしまったが姿なし。駅前でしばらく待っていたら、期待通りSIBATAさん夫妻が霧の中から現れた。二人共に元気そうであり、久しぶりの再会を喜びあった。二人は歩くのが主たる目的、これからバッハアルプゼーに行き其処から歩いて下ると言う。
「晴れるといいね。気を付けて!」

◆ボルトから歩いて下山

 二人と別れて、ボルトまでテレキャビンで下った。この辺りに霧はなく、高い山は雲に包まれていたが展望は開けていた。薄日もさし、天候もまずまずである。ここからグリンデルワルドまでゆっくり歩いて下ることにした。目的は、足のリハビリである。


頭上を行き交うテレキャビン

ロープウエイに沿っている道をひたすら下る


 道は、ほぼロープウエイに沿って続いていた(写真左/上)。途中、昼食を摂ったりしたので2時間かかったが、正面にフィッシャーホルンとグリンデルワルド氷河を眺めながら無事下山することが出来た(写真下)。


フィッシャーホルンとグリンデルワルド氷河

もうすぐゴールである

UCカードのアシスタンスデスクに寄ってカメラの件を相談したり、ミグロに寄って買い物をしたりしながら、ホテルに帰着。疲れ果てた僕をホテルに残し、家内は、それからも又一人で出掛け、色々と用を済ませてくれたようだ。誠に頼りになる人である。

◆圭子さんとSIBATAさん

 ドアをノックする音あり。開けてみたら笑顔のオーナー。「品物が届いているよ」と。スイス在住の圭子さんからの小包であった。開けてみたら圭子さん手作りの自慢のジャムとチョコレート等のお菓子であった。優しい心遣いに感謝する。
 又、ドアをノックする音あり。開けてみたら、何と先刻フィルストで別れたSIBATAさんの笑顔。「今から、電車に乗って帰るところだが、少し時間があるので立ち寄った」と言う。僕らが旅の終りに立ち寄るシャフハウゼンの街について、伝えておきたい情報があったからだ、と。その親切に心から感謝する。今日はあれから、霧の中、バッハアルプゼーからの下り道に迷ってしまい、結局来た道をフィルストまで引き返すことになり、ロープウエイで下って来たのだと言う。ともあれ無事で良かった。駅迄送った。駅で待っていたご主人と仲良く、ラウターブルンネンのホテルへ帰って行かれた。

◆穏やかな夕刻に寛ぐ

 アルファー米(赤飯・みそ汁・グリーンティー)で夕食を済ませ、今日1日の足腰の疲れをほぐしておこうとゆっくり入浴。  ベランダに出てみた。陽は落ちたが、未だ明るい草原にどっしりと立つアイガーに雲はない。明日は、好天になるに違いない。絵の取材は何の収穫もなく終り残念な1日だったが、圭子さんとSIBATAさんの優しい心配りに心温まる思いをさせてもらい、満ち足りた気持ちになっていた。
 日が暮れるまでにはまだたっぷり時間がありそうだ。ヨッホからの最終電車?が下って来た(写真下)。かすかに車輪のきしむ音を響かせ乍ら、静かに視界から消えて行った。時計を見たら8時。間もなく家々に灯りがともることだろう。今夜は、早めに就寝しようと思う。


ヨッホからの最終電車?が下って来た

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