2009フランス&スイスの旅

◆5日目(7月19日)晴れ

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7時、窓を開けてミディを見上げて見ると,少し雲に覆われていたが、晴れ間は次第に広がりつつあった。

◆ミディ展望台へ


シャモニーから見上げたエギーユ・デュ・ミディ展望台(3842m)

展望台からの眺め。稜線を登って来る人と下る人が擦れ違った。

8時、朝食。食堂で中年二人組の日本人男性と会話。「フローリアの坂を登れたのならモンタンベールへの道も大丈夫でしょう」と励ましてくれた。
9時、ミディの周囲に雲なし。天候はしっかり快方に向っているようだ。急いで支度を済ませ、ミディへのロープウエイ乗り場へ歩いて行く。


中央に聳えているのがグランドジョラス。稜線を下っている岳人たちが、蟻の様に小さく見えた。

乗り場でINOUEさんに再会。一緒にロープウエイに乗り込んだ。彼女はイタリア領上空まで行って来ると言う。我々は中間駅まで降りて、モンタンベール迄歩く。
エレベーターでミディの最上階まで行く。快晴に恵まれて素晴らしい展望であった。360度、遮るものなし。遠くにマッターホルンの姿もしっかり見えた。


モンブランを背景にしてINOUEさんと記念撮影

最上階から展望台を見下ろす

展望台からの雄大な眺め

中央奥に見えるのがマッターホルン

◆プラン・ドゥ・レギーユからモンタンヴェールへ


中間駅すぐ前に建つ売店。此処がモンタンヴェールへのスタート地点である。旗の下を左折した。

売店にオペラ座の怪人を連想させる犬がいて、雪を食べていた。

スタートした時は雲に隠れていたミディ展望台が見えてきた。一面小さな花が咲いている斜面を慎重に下る。

一先ず下り道は此処で終わった。眼下にシャモニーの町が小さく見えた。

振り返ってみたら、モンブランからの氷河の舌端が輝いて見えた。真っ直ぐ下ればシャモニー。モンタンヴェールへは右折。此処から歩き易い平坦な道になった。

草を食む白と黒のロバに出逢った。

通りすがりの人たちに可愛がられているのであろう。少しも警戒する様子がなかった。

道の両サイドにはアルペンローゼが沢山咲いていた。美しい花に見とれ乍らのんびりペースで歩く。視界が広く、解放された気分で歩ける快適な道である。

足場の悪い下り道になった。何度かジグザグを繰り返していたら、雲間にミディ展望台が現れたので驚いた。

腰掛けるのに具合の良い岩があった。丁度12時。この岩に座り、ザックを下ろして昼食にした。一息入れて歩き始めた家内、下ろしたザックを置き忘れていることに気が付かなかった。

再び水平に近い道になった。正面に見える隆起した岩山に向って真っ直ぐ伸びていた。あの、岩山を越えたところがモンタンヴェールだろうか?

岩石の多い道だが、其処此処に可憐な花が咲いていて疲れを癒してくれる。

しばらく小さな起伏が連続する道が続いた。

しかし、しっかり整備されていて歩きに不安を感じることはない。黙々と足を運ぶ。

モンタンヴェールへのルートが二つに別れた。一つは平坦な道だが見晴らし不良。一つは尾根を越えるルートで見晴らし絶佳。迷わず後者を選んだ。しかし、きつい登りであった。画面左下から九十九折の道、一気に高度を稼ぐ。シャモニーの町がどんどん小さくなっていった。

急坂を登り詰めたら、一段と高度感のある平坦な道になった。しかも斜面の傾斜角もきつくなり、嫌でも深くなった谷底が視界に入って来る。吸い込まれそうな恐怖感で真っ直ぐ立っては歩けない。山側に手を付きながら懸命に歩く。高所恐怖症の彼女にとっては、スリリングな恐怖に耐え乍らのトラバースとなった。

標高2000mを越えた荒れ地でも花は咲き、花の蜜が蝶を誘う。

正面山並みの上空を覆っていた雲を突き破って、時折ドリュの針峰が姿を見せた。

岩石だけで盛り上がる尾根に立ったら、谷を隔てた向う側に残雪の山並みが見えた。中央あたりがラック・ブランかな?

標高2200m、岩石の鞍部を越えたら、道はひたすら下りの連続となった。

 

直ぐにメール・ド・グラスと呼ばれている氷河が見えた。その後ろに半分雲に隠されているがグランドジョラスが聳えている。

期待通りの絶景であった。正面に氷河を見下ろし乍ら下り始めた。

長い下りであった。果てしなく続く様に思われたが、氷河はだいぶ近くに迫って来た。

標高1900mのモンタンヴェール駅近くは一面のお花畑、心安らぐ美しい眺めであった。駅のベランダに座り、グランドジョラスの見える風景をスケッチした。


赤い鉄道に乗り込み、凡そ20分でシャモニー駅に到着した。

駅には、開業当時に活躍していた機関車が展示されていた。

8時、夕食。入浴を済ませて早めに就寝。


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