★ 2003 ニュージーランドの旅
◆11日目(1月25日) 曇 前の日へ
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【本日の旅程】=ワイルドライフセンター ケプラートラック 湖畔→ミラーレイク キーサミット

(◆マークの付いた写真をクリックすると拡大画像が見られます)

◆日本人母娘に出会う

 7時起床。洗濯を済ませ、弁当を作る。昨日に比べてよい天気のようだ。
予定通りKey Summitに行くことにした。
 朝食は8時からということであったので、その時間に合わせて食堂に行ったら、すでに、何人もの人たちが食事を始めていた。空いたテーブルがないので、東洋系の母・娘が食事している席に座らせてもらった。英語で挨拶をしたら、“私、日本人ですけど・・・”と娘。日本から訪ねて来た母を北島に留学中の娘が、車で案内して廻っているという。「今日の予定はダウトフルサウンド観光です」、と言って二人は慌ただしく出かけて行った。

◆94号線をKey Summitへ

 9時過ぎ、スタンドによって満タンにしたあと、94号線を北上する。テアナウダウンズまで一走り。クランビーズバックパッカーの駐車場に車を停めて、しばし山々と湖の景観を眺めた。澄み渡った湖面に浮かぶ舟、出航の準備に忙しそうに動く男の姿があるだけの静かで美しい湖畔風景であった【写真右・上】

 更に北上を続けると、道は緩やかな登りになり車は山間の広い草原に出た。一面枯れ草色の草原が拡がり、その向こうには山々が重なって迫ってきた【写真右・下】。観光バスや乗用車が、次々と路肩に停まり、その景観を鑑賞していた。
 しばらくして、懐かしいMirror Lakeに到着した。また路肩に車を停めて、湖への階段を降りる。観光バスからも沢山の人が降りてきたので、湖岸に作られた狭い通路は窮屈なものになり、ゆっくり撮影することも出来ない。この湖は、湖面に逆さになって投影される景観がまるで鏡を見るように美しい、ということで観光名所になっているのだが、今日はあいにくの曇り空である上に風もあった。残念である。湖面に立てられている看板が、わざと逆さまにしてあるのはご愛嬌である【写真左下】


◆ テアナウダウンズ◆

◆大草原◆

Mirror Lake
 道は起伏を繰り返し乍ら次第に高度を上げて行く。その大きな起伏のある1部分はAvenue of Disappearing Mountains (山が消えて行く道)と呼ばれていた。前方に高く大きく見えていた山が、近づくにつれて近くに見えるブナの森の中に沈んで見えなくなってしまうからである。まもなくKnobs Flat に到着、しばしトイレ休憩。清潔で立派なトイレであり、観光バスも立ち寄っていた。ガン湖入口を左に見ながら通過、ようやくThe Divide(サザンアルプスで一番低い峠:531メートル) に到着した。時計を見ると、丁度11時であった。

◆Key Summitへの登り


ガイドの青年と

 ルートバーントラック入口の所に立っていたNZの青年が、日本語で話かけてきた。2年間、島根県で暮らしたそうで、実に自然な日本語であった。今は、ガイドをしており、今日はルートバーントラックのガイドの為、途中の小屋まで食糧を運ぶことになっていると言う。感じのよい青年であった。記念にツーショット【写真左】
 この入口から、ルートバーントラックが始まり、途中分岐する道を右側に辿るとKey Summitへ行くことが出来る。往復3時間の初心者コースであるが、前回97年に来た時は、強風と悪天候の為、頂上までは行ったのだが、霧の中をさまよっただけで、何も見えなかったのである。果たして今日は、その時の無念を晴らせるであろうか。見上げる空には、沢山の雲があった。急いで、歩き始めた。

 

 空は次第に明るくなった。道に急な傾斜の坂はなく、ゆるやかなジグザグ道を気長に登って行けばいい。初めはブナの森の中を進み【写真右・上】、小さな三段の滝を右手に見上げ【写真右・下】、水しぶきのかかる足元に注意しながら更に登って行った。次々にやってくるハイカーたちに道を譲りながら歩いていたら、日本語のうまいガイドの青年も追いついて来た。大きなリュックを背負い、手にも食糧らしい袋をさげ、「僕の仕事は大変です」という言葉を残して、さっさと登って行った。
◆苔むすブナの森◆

三段の滝

◆素晴らしい展望


分岐点
 1時間余りでルートバーントラックとの分岐点に到着した【写真左・上】。Key Summitまで、nature walk 一周を含めて往復1時間と書いてあった。ここを過ぎると、丈の低い木や草の生える斜面に刻まれたジグザグ道をただひたすら登って行く。前回は、強風に煽られ乍ら登ったが、今回は、それ程風は強くない。次第に青空も拡がり、展望も開けてきた【写真左・下】。展望を楽しみながら、ゆっくり登り続けた。

展望が開けてきた
 nature walkに入ると直ぐに木道になり、展望のよい小さな池があった。池には銅版で作られた案内があり周囲の山々が絵入りで説明してあった。眼前に聳える山がMt.クリステイーナであった。山頂は雲に隠されていたが、端正な感じの山であった。周囲には2000メートル級の山々が鋭角的な頂を並べてなかなの景観であった【写真右】
◆山上湖◆

◆Lake Marian遠望

 腰を据えたいと思う場所には、10人位のドイツの若者たちが陣取っていて、なかなか動かない。やむなく移動して、池の近くで昼食にした。
 nature walkには、所々に標識があり、Ridge Trail 20分と書かれた標識の方向を眺めると緩やかに伸びる道が別のピークの方向に消えていた。そして、view of Lake Marian と書いてあった。Mt.Marian という山があることも案内板で知ったのであるが、その山懐にあるのがLake Marianである。その展望に興味を覚えて行ってみた。丸い形の青い氷河湖が遠く眼下に見えた【写真右】。丁度、来合わせたユーラシア旅行社のツアーの人たちが双眼鏡で眺め、中の一人が“おお、きれいな娘が泳いでいる!”と言って、同行者を笑わせていた。それはともかく、今回も双眼鏡を持参するのを忘れたことが残念に思われた。

◆Lake Marian遠望◆

◆小さい花たち


エーデルワイス
(後ろに見えるコインの直径が10ミリです)
 何となく彼らと一緒に下っていたら、ガイドがNZのエーデルワイスを教えてくれた。それは、今まで見た中で、最も小さなエーデルワイスであった【写真左.、下】。ひっそりと岩陰に白く可憐な花を咲かせていた。その後も注意しながら歩いたが、2度とお目にかかることはなかった。教えてもらえなかったら、絶対見逃していたに違いない。この地帯というか、NZの山地に咲く花は、概ね小型である。メンバーの一人が、たまねぎランだと教えてくれた小さな花もカメラに収めた。時刻は2時をまわり、何時の間にか青空も狭くなり、山々の展望も冴えないものになってしまった。写生するのは諦めて、目に留まる花々を撮影しながら二人のんびり下ることにした【写真下】

エーデルワイス


小さな花たち

◆明日の行動予定

 下る途中で、時々小雨が降った。歩きながら明日の行動予定を相談した。ダウトフルサウンドも面白いかもしれないね・・・、特に予定していた候補地もなかったので相談はすぐにまとまり、ツアー参加の申し込みをしておくことにした。どうせなら早いほうがいい、ということで、途中トイレ休憩したKnobs Flatに立ち寄ることにした。其処に公衆電話があったのを思い出したからである。
シェイクスピアハウスに電話して、ツアー参加の申し込みをしてくれるよう依頼した。おばさんに代わって電話に出た息子さんが、Yes Yes Yes と請け合ってくれたので、大丈夫であろう。
 帰路の道路は、がら空きであった。とはいえ狭くカーブの多い山間の2車線道路である。スビードを抑えて慎重に走った。それでも80キロ前後であったろうか。気がつくと、大型の白い観光バスが付かず離れずついてくる。見通しの良い所に出たので速度を上げて引き離そうとした。メーターは100キロを越えた。ところが白い観光バスも速度を上げて、猛然と追い越して行った。乗客の姿はなかったが、いささか、呆気にとられてしまった。

 6時、無事にテアナウの町に帰着した。Super Value で買物、通りの店でFish and Chipsも買い求め、シェイクスピアハウスに帰りついた。ダウトフルサウンドの予約は、OKであった。10パーセントのデポジットを宿に支払い、残りは明日朝マナポウリの船着き場で払うのだそうだ。明日の天候が良くなることを願って、夕食にした。ワインとビール。Fish and Chips、Nuts and Raisns、ゆで卵、パンの耳、スープ、テイー。これで本日の夕食は終りである。9時をまわったが、まだ外は明るい。



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